2017-11-11

11月11日 アロハクラシック 頂点のパフォーマンス

(優勝のモーガン、見ていて一番スムーズでスタイリッシュ、個人的にも一番好きだった)
アロハクラシック最終日。
見ているものを引きつけて離さないプロのライディング、これこそプロだなーと感じられるセミファイナルとファイナル
昨日よりは波がサイズダウンしたものの、セットはマストサイズあり、選手にとってもより思い切り技を仕掛けられる完璧なサイズかもしれない。ウオームアップでもまさにそれを感じさせるすごいライディングがバンバン出てきていた。
まずメンズセミファイナル。
ウオームアップでものすごくかっこいいライディングを見せたリーバイ、でもちょっと雨とともに風が弱くなったのか、動きがイマイチ。でもそうはいっても全く文句つけられないくらいクリーンな360を決めていた。
バーンもうまいだけでなく安心して見ていられる。若いけれどマインドが強いというか、ここで決めなくてはという時の集中力がすごいに違いない。彼も100点満点のゴイターを決めていたが、こういう技一発を完璧に決めるのと、大きなセットに乗って3回かっこいいオフザリップやエアーを決めるのとではどっちが点数が高いのだろうと、もおちゃんと私は気になった。
というのも大会になると俄然勝ち上がってくるケビンプリチャードがセミファイナルでこの大会ダントツ一番のライディングを見せていたからだ。ベスト2ウエイブだけカウントなのに、1ヒートで10本もそれもすべてセットの波で素晴らしい波ばかり撮って、もういいよって位笑っちゃうくらいリッピングしまくっていた。彼はワールドカップを回ってるわけでもなく、通常はカメラマン、水中ビデオグラファートして頑張っているのだが、そこらのプロよりずっと上手い、特に大会慣れしていてホキパの波を熟知している。
彼が引っ張ってくる波はこれでもかというくらいいい波ばかりで、それをミドルスの奥の、私がぷリチャードポイントと呼ぶあたりから乗り初めて一気に加速させ、2回も3回もエアリアルを決めながらロックの前まで乗り繋ぐのだ。とにかくセミファイナルのケビンはものすごい勢いでこのまま勝っちゃっておおかしくない感じだった。
若手カミールジュバンは見ていて面白い。スピーディーだし、勢いもある。ただ軽量だからなのか、パワーがないように、ターンやエアーもちょっと軽い印象が出てしまう。とはいえ数年前に見たジョーズでは一番イケイケで思い切りのいいライディングをしていた彼kらは目が離せない。
カミールジュバンのエアー、写真で見るとものすごい飛距離。


さてレディーズのファイナル。勢いに乗ってるタティアナがバンバンいい波に乗ってくる。ターンが浅くてライディングがイマイチだけど波の選び方がうまいというのが以前からの彼女の印象だけど今年は結構頑張っていいライディングを決めていたと思う。
一方サラは緊張しているのかいつものサラらしくない動きが多い。スピードもタティアナの方がある感じ。マウイではサラが元実力があると言われてはいるが、チャージしすぎて巻かれることが多かったり、道具が小さいのかアウトに出るときに苦労していてなかなか波に乗らない。

でも波に乗るとターンはかっこいいし、他の人よりクリティカルなところを走る。
ロックしかかってもカメラマンに笑顔。性格も良く、夏の間も一生懸命トレーニングしていた彼女、誰からも好かれていて、とっても感じがいい。
全体的に見たらタティアナがダントツに見えたけど、2ウエイブのみの計算だと、やはり「サラが一番いいライディングをしているのかなあ」ともおちゃんもあとから動画を見て研究しながら言っていた。
きっと悔しかったであろうタティ、でもにこやかな立ち振る舞いでサラを讃え、サラは信じられないという顔つきながら、本当に嬉しそう。
ま、これが大会、所詮大会されど大会っていうところなのかな。
優勝したモルガンもマウイボーイ。見た目全然ウインドサーファーっぽくなくてどちらかというとひょろっとしていて、色白なインテリ風。かっこもつけていない感じ。でもとってもスタイリッシュ。数年前にも優勝している。
決勝ヒートの点数は4人みんなかなりの接戦。みんなそれぞれすべてを出し切ったような素晴らしいパフォーマンスだった。

私も昨日もカイトをしていないので決勝が終わった時点ですぐにレインズに行ったので表彰は見ていないけど、決勝が終わった途端真っ先に海に出るセールが見えた。
(環境にも恵まれているが、カイは何と言っても努力の人である。努力を努力と思わないほど楽しんでいて、それが彼の一番の才能だと思う。)

カイレニーだった。セミファイナルで勝ち上がったかなと思ったけど負けてしまったカイ(もうメンズはセミファイナルでは誰が勝ってもおかしくないほど接戦だった)
きっと悔しかったのだろう。ヒートが終了した途端一番に出て行き、それからずっと練習していた。そういうことがやはりカイがあのスーパーカイレニーである所以なのだと思う。
彼の気持ちが痛いほどわかると同時に、やっぱりトップの人は努力もそれだけしてるのだとますます尊敬する気持ちが大きくなった。

レインズでカイトしながら見ていてもすぐ4位になったカミールジュバンも海に出てきて練習していた。結構な人数出ていたけれど、彼が動きが目立つので遠くからもすぐ彼だとわかる。オレンジ色のセールがビッグエアリアルを決めるのを見て、ああ、カミールもきっと来年か再来年、いつかはわからないけれど彼の優勝する順番が来るんだろうな、と応援したくなった。応援したいという意味ではみんな頑張ってる人は全員応援している。
私が通っているジムには最近ボジュマもモルガンも通ってきている。モルガンなどバランス運動でフラフラしていて、足腰も頼りなげ、トレーニングにまだ慣れていない感じ。あんなでもあんなすごいライディング見せられちゃうんだね、もおちゃんは変なところで感心していたが、トレーニングしたらさらにライディングにキレが増すのかもしれないと思うと楽しみ。ボジュマは両足首の可動域がイマイチなのを直している最中。みんな地道に頑張っている。ちなみに優勝したサラはこのジムに一番真面目に通っているドリームチームのメンバーの一人でいつも小さな体で頑張ってトレーニングを続けている。みんな海以外でもきっちりやっているのだ。

負けても勝っても頑張っていれば得るものはある。準備せずに、あるいは頑張らずに勝ってもその勝利に重みはない。でも頑張り切って負けたならそれはそれで仕方ない。そして頑張り続けている人がいつか勝った時、その時周りのみんなが心から祝福してくれる。その勝利の味は最高だと思う。
大会に出ていた一人一人、それこそグランドマスターズのおじさん達から、ユースのちびっこまでみんなほんとに素敵だった。たくさんの刺激と感動をありがとう。

さ、私も努力を重ねなくちゃ。










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